防水性能が高くても雨の日に電動スケボーで走らない方が良い理由

2019年4月2日

防水仕様の電動スケボー Backfire G2

引用元 – Backfire Electric Skateboard Surfing the Road | Official Website Shipping Worldwide

どうも!でんすけ(@densuke_esk8)です!

 

電動スケボーは精密部品を搭載しているため、基本的には雨との相性はあまり良くありません。

しかし、一部の電動スケボーは防水性能がうたわれていますよね。

そういった防水仕様の電動スケボーであれば雨の中を走ることももちろん可能・・・

ですが、結論から言えばいくら防水性能が高くても濡れた路面を電動スケボーで走るのはあまりおすすめできません。

これにはちゃんと理由があって、今回はその辺りをまとめてみたいと思います。

 

電動スケボーの防水性能について

電動スケボーの防水性は次の3ヶ所が濡れても大丈夫か(または濡れないか)どうかで判断されます。

  • バッテリー
  • 基盤
  • モーター

基盤やバッテリー等をデッキに固定するケースを「ハウジング」と呼びますが、このハウジングの端面とデッキの間から水が入りにくい構造になっていることが防水対応の最低条件。

モーターに関しては、恐らく多くは元からある程度埃や水には強いものの、ケーブル類の接続がネックになります。

シャフト内に配線を通すなど、配線周りに隙間がないような構造が取られていれば防水性が意識されている可能性が高め。

ただし見た目だけで判断するのは危険なので、それぞれ公式HPや取扱説明書などで防水と明記されていることを確認しましょう。

ちなみに雨の中を走るためには、最低でもIP表記で「IPX5」以上の防水性能は欲しいところです。

 

防塵・防水性能を表す「IP表記」

IP表記(IP規格)とは、防塵・防水性能を表す保護等級を表示したもの。

「IP○□」のように表示され、
○には0~6の数字が入り、埃等の固形異物の侵入に対する保護等級が7段階で表され、
□には0~8の数字Xが入り、水の侵入に対する保護等級が9段階で表されます。

この他に保護等級が表されない場合にXという記号が用いられます。

それぞれの等級の詳細は割愛しますが、電動スケボーにおいては水に対する保護等級が「5」以上あれば、普通に使う分には問題ないはずです。
(水に対する保護等級5:いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響をうけない)

 

雨の日に電動スケボーで遊ぶ際の5つの注意点

先述のとおり、防水仕様の電動スケボーであっても雨の日に走るのはあまりおすすめできません。

もちろん雨に濡れ続けると体調を崩すから、ということもあるのですが、それだけじゃないんですよね。

注意したいのは次の5つの可能性。

  1. ネジ類が錆びる可能性
  2. リモコンが防水じゃない可能性
  3. ウィールが空転する可能性
  4. 視認性が悪い可能性
  5. 故障した際のリスク

 

1.ネジ類の錆びに注意!

先述のとおり、電動スケボーにおける防水性能は基板やバッテリーに問題が生じないことを前提として語られているケースが多く、デッキとトラックを止めるビスやキングピン、それぞれのナットやトラックそのもの等の防錆処理については考慮されていない可能性があります。

あくまで可能性ですが、でんすけは実際に防水仕様の電動スケボーのハブモーターウィールのキャップを締めるネジを錆びさせたことがあるので・・・。

これらが錆びても走ること自体には支障がないことがほとんどですが、しかしネジ類が錆びると調整や分解が困難になる可能性があるので注意が必要。

 

先のとおり一度ビスを錆びさせてしまってからは、防水仕様の電動スケボーであっても各所に軽く「防錆スプレー」を吹き付けるようにしています。

おすすめはマリン仕様で防錆能力の高いこちら↓

 

電動スケボー用の防錆スプレーとしてはややオーバースペックですが、バイクのフロントフォークに注したところ数週間雨ざらしにしても錆びなかったため、個人的に気に入って愛用しています。

 

2.リモコンの故障に注意!

ビスなどの金属パーツの他にもう一つ防水性能が考慮されていない可能性があるのがリモコンです。

さすがに手汗で故障するほどお粗末なリモコンはなかなかないと思いますが、かといってほとんどのリモコンはわざわざ水の浸入を防ぐつくりにはなっていません。

このため、雨が降ってきてから長時間走行するのはちょっと危険。

もともと電動スケボーはリモコンでブレーキをかけられる点が優れており、特にブレーキの効き方が良い電動スケボーなら雨天時だろうが安定感のある減速が実現可能です。

しかし、そんな頼りになるブレーキがいざと言うときに使えなくなったら・・・

雨天時の話ですからそこまで高いスピードは出していないかもしれませんが、不意にブレーキが効かなくなれば危険なのは明らかですよね。

もしゲリラ豪雨に見舞われることがあれば、リモコンがびしょ濡れにならないように気を付けたいですね。

 

3.ウィールの空転に注意!

これは当然といえば当然ですが、路面が濡れれば路面抵抗(要するに摩擦)が小さくなるため、ウィールがすべりやすくなります。

とはいえこれは普通のスケボーであれば大して大きな問題にはならないのですが、電動スケボーとなると話は別。

モーターの駆動力を利用する電動スケボーはタイヤと路面がスリップするリスクが格段に大きいんです。

具体的には、加速の際に路面が乾いているときと同じようにリモコン操作をすればウィールが空転します。

逆に減速の際も注意が必要で、リモコンでブレーキをかけた際にロックするリスクも考慮しておきたいところ。

加速時も減速時もバランスを崩してしまうリスクがあるわけです。

 

ターンについては最高速付近からよほど急旋回でもしない限り問題ないとは思いますが、全体的に慎重なライドを心がけた方が無難ですね。

ウィールの空転やロックに関しては慎重な操作をする以外に対策がないため、少しでも怖さを感じるようなら無理して乗り続けないことです。

 

4.視認性の悪さに注意!

雨が降れば当然視界は悪くなります。

これはそこまで大きな問題ではありませんが、わずかなミスが怪我に直結する可能性のあるスケボーにおいて油断は禁物ですね。

路面も濡れて凹凸が判断しにくくなるため、不意のギャップでバランスを崩すリスクも。

特に一部の電動スケボーはデッキが硬くギャップに弱い構造を採用していることがあるので、普通のスケボー以上にギャップに注意する必要があります。

 

5.故障した際のリスクに注意!

いくら防水仕様といっても「絶対はない」と考えておいた方が無難です。

もちろんメーカーが防水仕様と言っていれば保証でどうにかなる可能性は大きいでしょうが、電動スケボーの場合はほとんどが海外メーカー製。

となれば言葉の壁だけでなく、国内メーカーと同等の対応が望めるかどうかはやってみなければわかりません。

最悪、保証期間内でも部分的に費用が発生する可能性も考えられます。

加えて修理にしろ代替品の発送にしろ、海外となればどうしても日数はかかるもの。

こういったことを考えると、やはり日本国内のショップから購入できる電動スケボーを選ぶのが一番だと思っちゃいますね・・・。

 

悪天候時や悪路を走りたければオフロード対応電動スケボーを選ぼう!

どうしても濡れた路面を安心して走りたければ、最初からそういった用途を想定した電動スケボーを使うのが安全です。

例えばオフロード対応の電動スケボー「Backfire Ranger X1」などはウィールも大きく、またエアレスラバーウィールを採用していることでグリップ力も高いため、濡れた路面でも安定した走破性を発揮します。

雨天時はぬかるんだ路面に進入するリスクもありますから、なおさらオフロード対応モデルの方が安心できますね。

 

まとめ│防水仕様の電動スケボーでも雨の日はリスクがいっぱい。

電動スケボーにおいて防水仕様がうたわれるのは、雨の中で走ることを想定しているからではありません。

電気関連パーツの繊細さを考慮し、多少の水では壊れないという耐久性を示す指標と考えた方が無難。

 

この記事を読んでいても「積極的に雨の中を走ってやるぜ」っていう人は少ないとは思いますが、電動スケボーはやっぱり晴れた日に乗った方が楽しいはず。

突然の雨で濡れるのは仕方ないですが、避けられるリスクは避けておきたいですね。